精液量の推移は、最初の射精で7.1mlと最も多く、その後回数を重ねるごとに減少し、10回目の射精では、ほとんど検出できない微量の精液しか採取されなかったという。
いずれにせよ、彼には確かに賢者タイムがなく、驚異的と言えるほどの精力を研究者に見せつけました。
なぜこの男性は「賢者タイム」がないのか?
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研究者たちは、この男性が持つ特異な性質についていくつかの可能性を考察しました。
まず、神経伝達物質の違いが影響しているのではないかという仮説です。
通常、射精後不応期はプロラクチンというホルモンが増加することで引き起こされると考えられています。
プロラクチンは、オーガズムを迎えた直後に脳下垂体から分泌され、性的興奮を鎮静化させる働きを持っています。
しかし、この男性は通常よりもプロラクチンの分泌が抑えられているか、もしくは脳がプロラクチンの影響を受けにくい可能性があります。
また、陰部の神経回路の特異性も一因かもしれません。
一部の研究では、脳と性器をつなぐ神経回路が個人によって異なることが示唆されています。
この男性は、性的興奮を持続させる神経回路が特別に発達している可能性があるのです。
さらに、彼の習慣も無関係ではないでしょう。
彼は4歳から性的な自己刺激を行っており、長年の経験がこの能力を発達させた可能性があります。
頑張れば一般男性でも真似できるのか?
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「賢者タイムがない」という能力は、多くの男性にとって魅力的に映るかもしれません。
しかし、これを完全に再現するのは難しいとされています。
とはいえ研究者たちは、いくつかの要素が射精後不応期の短縮に寄与する可能性があると指摘しています。
1つの方法は骨盤底筋を鍛えることで、これは射精のコントロールや持続力の向上に関連があるといわれています。