図のaがダイオードを使って設計されているAC-CDコンバーターの電気回路、bがダイオードをテスラバルブに変えて作られた流体の回路です。
ACは交流、つまり振動する動きを表し、DCは直流、つまりスムーズな一方向の流れを意味しています。
こうした回路を設計すると、なんと流体の振動がまるでポンプのように機能して、もう一方の通路に水を循環させる流れを生み出したのです。
つまり、流体の振動(交流)がスムーズな流れ(直流)に変換されたのです。
これは直接ポンプを組み込まなくても、エンジンや機械などの振動を利用して、ポンプのように冷却器や潤滑油、燃料、その他の気体や液体を送り出す装置に使える可能性があります。
これは未知の新しいシステムや装置の仕組みとして利用できるかもしれません。
リストロフ氏は、これが実際テスラが自分で作って確認していた機能かどうかは不確定だとしながら、偶然の発見ではないだろうし、流体力学と交流の仕組みのどちらにも精通していたテスラならば何も不思議はないと話しています。
100年も経て、そんな利用法が発見されるとは、テスラとは本当に驚くべき人物です。
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参考文献
Scientists Explore Tesla Roads Not Taken—and Find New Potential Present-Day Utility(NYU)
https://www.nyu.edu/about/news-publications/news/2021/may/scientists-explore-tesla-roads-not-taken-and-find-new-potential-.html
元論文
Early turbulence and pulsatile flows enhance diodicity of Tesla’s macrofluidic valve
https://www.nature.com/articles/s41467-021-23009-y