5. 旧戸島家住宅・庭園で心静まるひととき(13:35〜14:05)

柳川名物のうなぎを堪能したら柳川巡りの再開です。
歩いて徒歩5分ほどで辿り着ける、旧戸島家住宅・庭園に向かいましょう。

<写真AC:旧戸島家住宅>
1828(文政11)年に建築された旧戸島家住宅・庭園は、県指定の有形文化財に登録されている貴重な建物です。
柳川藩に仕えていた吉田兼儔(よしだかねとも)の隠居後の住まいとして、建てられました。

<灯籠が置かれている空間(写真左奥)を潜ると奥に茶室が現れる>
その後、柳川藩主の立花家に献上され、藩の茶室として使われます。
時代の流れとともに様々な人に所有権が移り、通常の住宅として所有者が生活を送っていた時期もあったんだとか。

<竹を多用した美しい造りが特徴>
南東側のお座敷からは、日本庭園を眺められます。中秋の名月には縁側に出て、月見を風流に楽しんでいたなんて記録も残っているそうです。

縁側に腰をかけてゆったりと庭園を眺めると、静かで心地いい時間が流れます。
実際にこの場所で生活を営んでいた人たちも、同じように景色を眺めてくつろいでいたのかも。
旧戸島家住宅・庭園で昔に思いを馳せながら、心地よい静けさを感じてください。
旧戸島家住宅・庭園
- 住所:〒832-0067 福岡県柳川市鬼童町49-3
- 開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
- 休館日:火曜日(火曜日が祝日の場合は水曜日)・年末年始(12/29~1/3)
- 入館料:100円(小学生以上) ※北原白秋生家入館者は受付でチケットを提示すれば無料で入館可能
- 関連サイト:旧戸島家住宅(柳川市観光サイト ゆつら~っと柳川)
6. 日吉神社とうなぎ供養碑に参拝(14:20〜14:50)

日吉神社までは、旧戸島家住宅・庭園から歩いて13分程度の距離です。
木々に囲まれ木漏れ日が差し込む神社は、鎌倉時代(1290年)に近江の日吉神社から分霊されました。

<写真提供:日吉神社>
創建されて以降約730年もの間、柳川の人々を見守り続け、地元の人からは「山王さん」の呼び名で愛されています。
境内には柳川名物の下げもんやお茶目な表情の石像(見猿・聞か猿・言わ猿)などが展示されていますが、その中でも一際目を引いたのが......、

<日吉神社の飼育小屋で暮らすニワトリ>
たくさんの動物たち!
日吉神社では、ニワトリ・インコ・ウサギに加えてフラミンゴが神社で暮らしているんです。
神社の方によると動物たちを飼い始めたきっかけは、戦後にGHQが発布した神道指令(政治と宗教を一緒に考えてはいけないというルール)でした。神道指令によって「神社は悪いところなのかも」というイメージが生まれ、参拝者が激減した時期があったそうです。
当時の宮司さんは、昔のように親しみある神社を取り戻したいと思い立ち、柳川に無い動物園を神社に作りたくさんの方に訪れてもらおう!と奔走したそうです。
宮司さんをはじめとした方々の尽力によって、たくさんの親子連れが来てくれるようになりました。
日吉神社は今なお、愛される神社として地元の方を見守っています。

<供養碑の裏には「柳川うなぎ料理組合」の文字が刻まれている>
地元の人たちから愛される日吉神社を訪れた後はぜひ、神社から歩いて100m程の場所にある、うなぎの供養碑にも立ち寄ってみましょう。
カッパとうなぎのイラストが彫られている供養碑は、川下りで通過した水路沿いに立っています。
筆者も先ほど食べたうなぎを思い浮かべながら、しばし黙祷。
たくさんの命をいただいて生きていることへの感謝を改めて感じる時間をもってみてはいかかでしょうか。
日吉神社
- 住所:〒832-0076 福岡県柳川市坂本町7
- 電話:0944-72-3357
- 公式Instagram:日吉神社
- 関連サイト:日吉神社 | 柳川を観光する(柳川市観光サイト ゆつら〜っと柳川)