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J1アルビレックス新潟は2月12日、2月後半の練習スケジュールを発表。大雪の影響により北蒲原郡聖籠町の専用練習場「新潟聖籠スポーツセンター アルビレッジ」では十分な練習ができないため、15日の開幕戦(横浜F・マリノス戦/日産スタジアム)後も新潟に戻らず、26日の第3節鹿島アントラーズ戦(カシマサッカースタジアム)の前日まで大阪に拠点を置き練習するという。
新潟の寺川能人強化本部長は地元で練習できないことについて「雪。それ以外にない」と強調し、「Jリーグには、この状況を見てほしい」と付け加えた。
Jリーグは2026年から「秋春制」に移行することが、すでに決定している。しかし新潟のみならず雪国のチームの冬場の練習場所の確保といった問題は棚上げにされたままだ。
新潟は秋春制移行に一貫して「反対」の立場を取り続けてきた。中野幸夫社長は「試合をしたい、したくないという感情論ではなく、できるかできないかという現実論」に立って主張している。特に今冬の大雪は記録的で、新潟県内では23年ぶりに観測史上最大を更新し、災害救助法を適用された自治体もあるほどだ。新潟側からは「12月の3週までリーグ戦を行い、ウインターブレークを挟み2月の第1週から再開」という提案がされていたが、今冬ほどの大雪となれば、2月第1週でも試合開催は不可能だろう。
ドイツ1部ブンデスリーガのウインターブレークは、12月中旬から約1か月の中断期間を挟み1月中旬に再開される。その間、中東やスペインの島しょ部などでキャンプを張ることが多いようだ。日本人も含む外国籍選手は一時帰国が許される場合もある。アマチュアともなると中断期間はさらに長く、12月中旬から2月下旬まで約2か月半の期間、リーグ戦が中断する。
ここでは、ブンデスリーガの2024/25シーズンの日程をJリーグに当てはめたらどうなるかを検証し、いかにJリーグの秋春制に無理があるかを示していきたい。
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