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冬の移籍期間中の1月27日、スコティッシュ・プレミアシップのセルティックからリーグ・アンのレンヌに移籍した元日本代表FW古橋亨梧。
2月2日、ストラスブールとのホームゲーム(1-0)で先発デビューしチームの連敗を4でストップさせる活躍を見せたが、9日の敵地でのサンテティエンヌ戦(0-2)ではまさかの出番なしに終わった。古橋獲得を熱望していたホルヘ・サンパオリ監督が1月30日に解任され、ハビブ・ベイェ新監督が就任したとあって、監督の信頼を得るには目に見える結果が欲しいところだ。
この古橋のレンヌ移籍に伴い、セルティックに移籍金として推定1,200万ユーロ(約19億4,000万円)が支払われたが、今回この中から、古橋の母校である高校(大阪・興國高等学校)、大学(中央大学)に「連帯貢献金」が発生した。
移籍金の生じる移籍で国外のクラブに移籍した場合、FIFA(国際サッカー連盟)が「連帯貢献金制度」という国際ルールを定めている。この金銭は「育ててくれたことへの感謝」という意味合いのものだ。これはJクラブ間の移籍では発生しない。ここでは連帯貢献金について詳しく見ていく。
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連帯貢献金とは
連帯貢献金はFIFAが定めた制度で、規約上では「育成費(Training Compensation)」と呼ばれている。当該選手が海外で移籍をした際に12~23歳に過ごしたクラブに、在籍年数に応じ移籍金の5%が選手を育てたクラブに報酬として支払われる。
その目的は、若手選手を育てたクラブが経済的な支援を受け、次世代選手の育成やインフラ整備などに役立てることにある。
連帯貢献金の分配の内訳は、12~15歳まで在籍したクラブには移籍金の「0.25%×在籍年数」、16~23歳まで在籍したクラブには「0.5%×在籍年数」とされる。これを受け取るには、育成したクラブが自ら申告する必要がある。