この期間を少しでも短縮するため、軽くて高価な商品を増やして船便でなく航空便で運ぶようにするなど、大変でした。

資金が少ないと、商品が品切れになりやすくなりますが、そうすると、Amazonの中で上位に登場しなくなってしまうのです。

ですから、このビジネスを行うためには、とにかく資金が必要でした。今回も資金は借金に頼りましたが、前回の失敗から学び、今回は政策金融公庫やコロナ融資といった、公的な低利の融資を活用しました。

――輸入ビジネスは確実に稼げる勝ち筋を見つけたようですね。

輸入品販売ビジネスから、ノウハウ販売とコンサルティング業務へ

S:はい、楽ではないので、自分でもう一度輸入ビジネスをやりたいとは思いませんが、ノウハウは確立できたと思います。

そこで、輸入ビジネスを売却した後も輸入ビジネスのコンサルティング業務を続けていました。さらに、ペット用品ビジネスを売却した後で、輸入ビジネスのノウハウをまとめ、販売を始めたのですが、これが予想以上に売れました。

事業売却のあとで得た収入もあり、希少疾患のメディアを立ち上げたときの借金、ペット用品ビジネスを立ち上げたときの借金を返済しても、数千万円が残りました。そこで、「自分契約書」に書いたとおり、24歳で海外移住をすることにしました。

ノウハウ販売とコンサルティング業務を続けつつ、24歳で東欧ジョージアに移住

――どこに移住したのですか?

S:19歳のころヨーロッパ旅行をしたとき気に入ったオランダです。

ところが、家賃だけで月に2,000ユーロ(約36万円)もかかり、出費総額では70~80万円にもなりました。さすがに厳しいので、1か月でオランダを出ることにしました。

わたしはヨーロッパが好きなので、ヨーロッパのなかで物価の安い国を選ぼうと思い、2021年11月、旧ソ連のジョージアに移住しました。ジョージアは、ビザ無しでも1年間滞在できるという、滞在条件の緩い点も魅力的です。