民間部門の総賃金(雇用者数×週平均労働時間×時給)は前月比0.3%増と、前月の0.2%増を下回った。前年同月比は5.0%増と5カ月ぶりの低い伸びだった前月の4.6%を上回った。3カ月平均は4.88%と前月の4.93%以下だった。

チャート:民間部門の総賃金、前年比は伸び加速

jr25jan_gw (出所:Street Insights)

〇失業率、労働参加率、就業率、不完全就業率、長期失業者

失業率は4.0%と市場予想と前月の4.1%を下回り8カ月ぶりの低水準だった。労働参加率が62.6%と前月の62.5%から改善しながら、失業率は改善し労働市場には朗報となる。

自発的離職者数は91.2万人と、3カ月ぶりに減少。自発的離職者数に占める失業者の割合は、前月の13.8%→13.2%へ低下した。今回の自発的離職者数の増加は、アマゾンなど一部企業が週5日の出勤を義務化した影響がありそうだ。

チャート:自発的離職者数は3カ月ぶりに減少

jr25jan_jll (出所:Street Insights)

失職者数(一時的な解雇ではなく再編やM&Aなど会社都合での解雇者、派遣など契約が終了した労働者)は、前月比2.4万人増の240万人と小幅に増加した。失職者数の割合は前月の36.7%→34.6%へ低下しつつ、失業者のシェアで1位を維持した。失職者のうち、完全解雇者が労働人口に占める割合は1.00%と前月の1.01%からわずかに低下、2021年11月以来の高水準だった2024年11月の1.11%以下が続く。レイオフ(一時解雇)は年末商戦の終了もあって、83.5万人と小幅ながら減少加した。結果、失業者に占めるレイオフの割合は前月の12.5%→12.0%へ低下した。再参入者は前月の29.5%→30.7%へ上昇、新規参入者は前月の9.5%で変わらなかった。

チャート:失業者の割合は失職者が引き続きトップだが、自発的離職者数がレイオフを2カ月連続で上回る