加齢を楽しむポジティブエイジング

 50、60代の女性からメイドになりたいという問い合わせもあったが、65歳以上という制限を崩さず、断っているという。来店する側だけでなく、働く側の居場所づくりという狙いもあるためだ。

「加齢を前向きに受け入れ、楽しむ『ポジティブエイジング』という概念があります。冥土喫茶はポジティブエイジングを実践し、サービスする高齢のメイドさんが楽しめる場所にしたいのです。一般的に高齢者は65歳以上の方を指すので、65歳という制限を設けました」(同)

 筆者の周りでは定年退職や子どもの大学卒業を機に、生きがいを失ったという高齢者の話をよく聞く。健康寿命が延び続ける昨今、高齢者が働いたり、サービスを提供したりする場所が求められている。