特に主要なレース後には、サイクリングやスイミング、ウエイトリフティングといったランニング以外のトレーニングに取り組んでいます。

このようなメリハリが怪我の予防につながり、結果としてレースに向けて頑張るべき時に思いっきり頑張れることに役立っているのかもしれません。

アレクサンドル・ソロキン(40歳で24時間走の世界記録を達成した数日後)
アレクサンドル・ソロキン(40歳で24時間走の世界記録を達成した数日後) / Credit: Augustas Didžgalvis, CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons

興味深いことに、ソロキンはランニングを始めたのは30歳を過ぎてからで、そのきっかけは当時100kgあった体重を減らすことでした。

つまり、元々学生時代にランナーとしてエリートだったわけでもなければ、最初から今の成功を思い浮かべていたわけではないのです。

しかし、走り始めてからおよそ10年後には、ウルトラマラソンで数々の記録を打ち立てる偉大な選手にまで成長しました。

ソロキンのような卓越したレベルに達することは、確かに稀なことかもしれません。

しかし、彼のエピソードが私たちに示しているのは、何か新しいことを始めることで、自分の中に眠っている才能や可能性に気付く機会があるということです。

最初の一歩を踏み出すことは簡単ではないかもしれませんが、まずは始めてみることが大切で、いつの間にか自分でも信じられないような成長を実感できるようになるかもしれません。

全ての画像を見る

参考文献

Aleksandr Sorokin shatters his own 24-hour record
https://runningmagazine.ca/sections/runs-races/aleksandr-sorokin-shatters-his-own-24-hour-record/

元論文

Energy balance in ultramarathon running
https://doi.org/10.1093/ajcn/49.5.976