巻き返しを図るためにも重要な今冬の補強では、即戦力を多数獲得することに成功した。まず、7年間ゴールを守ったGKランゲラックの後継者としてGKシュミット・ダニエルを獲得。残念ながら1月末に怪我の発表がなされたが、復帰後はその能力や経験から間違いなく頼りになる存在だ。次に守備陣では左利きかつ空中戦の強さも売りのDF宮大樹と複数のポジションを高いレベルでこなすユーティリティ性が魅力のMF原輝綺を獲得。DFハ・チャンレの移籍があったものの選手層に厚みを持たせる補強となった。そして、注目の攻撃陣には昨年こそ怪我に苦しんだが2023シーズンには二桁ゴールを挙げているMF浅野雄也に加えて、かつての背番号「10」FWマテウス・カストロが2年ぶりに帰還。他クラブが震え上がる左足の持ち主が帰ってきたことで、攻撃時の怖さは数段上がるに違いない。

長くチームを支えた守護神が去り新たな正GK候補筆頭も怪我に見舞われたが、攻守ともに手堅い補強で上位を狙える布陣を整えたと言えようことから戦力アップに成功したクラブ4位とした。

鹿島アントラーズ 写真:Getty Images

3位:鹿島アントラーズ

主なIN選手

  • DF小池龍太(横浜F・マリノスより完全移籍)
  • DFキム・テヒョン(サガン鳥栖より完全移籍)
  • MF荒木遼太郎(FC東京への期限付き移籍より復帰)
  • FWレオ・セアラ(セレッソ大阪より完全移籍)

主なOUT選手

  • MF名古新太郎(アビスパ福岡へ完全移籍)
  • MF藤井智也(湘南ベルマーレへ完全移籍)
  • MF仲間隼人(柏レイソルへ完全移籍)

昨季は前半戦を首位と勝ち点2差の2位で折り返し優勝争いを演じていた鹿島アントラーズ。残念ながら後半戦は勝ちきれないゲームも多く最終的には5位に終わったが、相変わらず上位を維持しており他クラブからすれば十分すぎるほどの安定感を見せている。