そして二枚舌と矛盾だらけの宗教弾圧が、今度は辻褄合わせのために宗門改へと踏み込んで行こうとしている。

彼らを不可触民扱いして何が起こったか

鈴木エイト氏が二世信者とほのめかしたため、アイドルグループは番組を降板せざるを得ず、マネジメント会社が否定したものの信者と断定する情報がネット上に残されたままになった。鈴木氏はボランティア活動をする男性信者の実名を講演会で暴露したこともあった。そして、これらを嗜めたり批判する人権団体はなかった。

旧統一教会を利用した政権追及キャンペーンは、信者を不可触民扱いするように同調圧力を高める政治的、社会的な運動だった。政治家の秘書に信者がいないか調査して追い出せ、公職から追放しろと叫ばれたのを多くの人が記憶しているはずだ。

私が取材した信仰を継承していない旧統一教会二世で地方公務員の男性は、彼が働く自治体で統一教会との関係調査が行われるのではないかと怯え精神を病んで、未だに治療中だ。さすがに自治体の行政組織で信仰調査が行われた例はない様子だが、複数の人が「統一教会との関係」について注意喚起するお知らせが職場で配られたと証言している。

取引先からズブズブをどう思う、壺をどう思うなどと信仰調査をされたと語る信者がいる。取引を断られたり、入札やコンペから排除された人がいる。幼稚園のバザーに参加するなと言われた人がいる。教団系の保険証を出したら医療機関から治療を断られた人がいる。自動車の購入を断られた人がいる。こうした弾圧を苦にして自殺した人がいる。

旧統一教会追及や政権追及と称して世界平和統一家庭連合を弾圧して信者の不可触民化に成功したのだから、他の宗教団体だけでなく特定の属性を持つ集団や団体を同じ手法で壊滅させるのは難しくないと知れ渡った。そして、この手法は斎藤元彦氏追及やフジテレビ問題にも、似た顔ぶれによって使用されている。

いったい誰が正義酔いの後始末をするのか。テレビ局は反省しないまま、さらなる差別、さらなる人権侵害へ踏み込んで行こうとしている。