山火事と大気汚染の悪化
一方で、干ばつと猛暑の影響により、山火事のリスクも劇的に増加する。今年1月、ロサンゼルスでは観測史上最も乾燥した気候の中で大規模な山火事が発生し、28人が死亡、1万軒以上の住宅が焼失した。このような極端な火災は今後さらに増えると予測されている。
国連環境計画(UNEP)によると、気候変動と土地利用の変化により、山火事の発生頻度は2030年までに14%、2050年までに30%、2100年までには50%増加すると推定されている。
さらに、大気汚染も深刻な問題となる。過去160年間で一部の先進国では改善されたものの、現在でも世界人口の99%が健康に有害なレベルの汚染にさらされている。
研究によると、気候変動が進行すれば、地表のオゾン濃度や微粒子汚染が悪化し、呼吸器疾患、心疾患、脳卒中などのリスクが増大する。科学ジャーナル『ネイチャー・クライメート・チェンジ』に掲載された研究では、これらの影響により、2100年までに260万人が追加で死亡する可能性があると推定されている。
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(画像=イメージ画像 Created with DALL·E,『TOCANA』より 引用)