氷の融解と海面上昇

 温暖化が進むことで、氷河や極地の氷が急速に溶け、海面上昇が加速することも懸念されている。1980年代、海水温は10年間で約0.06℃の割合で上昇していたが、現在は0.27℃と4倍以上のスピードで上昇している。

 英レディング大学の研究者によると、今後20年間で過去40年間の海水温上昇を上回る可能性があるという。これにより北極圏の海氷は消滅し、グリーンランドの氷床の融解が加速。海面上昇と永久凍土の融解により、沿岸地域の住民は住む場所を失う危険性が高まる。

 シンガポールの南洋理工大学の研究では、2100年までに海面が最大1.9メートル上昇する可能性があると予測。これが現実となれば、ロンドン、ニューヨークなどの主要都市が水没し、数百万人の避難が必要になるかもしれない。