人は、置かれている状況を自分の思考を判断基準として環境し認識し行動を起こします。これが識学がお伝えしてる意識構造学です。よって評価の観点からも誤った環境認識を変える必要があります。

ここでは評価に上限は無い、もしその期における評価基準点の上限に達していたとしても、印象における評価は継続する、と正しく部下の環境を理解させでください。つまり、社内の限られたポストや新規事業への抜擢などは、短期的な目標達成の業績評価だけでなく、印象評価によって確定することもまた事実であることを正しく理解させ、常に部下が本気にならざるを得ない状況を作ってください。

その環境を理解させることも管理者の役割です。

評価②:優秀な人材を守るためにも「成長」にフォーカスしたマネジメント

組織から必要な人材が離職していく理由の一つは「その環境ではこれ以上成長出来ないから」です。特に優秀な人材は、ここに居てもこれ以上自分の成長が期待できないと考えた場合、その組織から離れます。

今回のテーマの「目標を達成している部下」はある一定「優秀な部下」「必要な人材」と定義します。この優秀な人材が、これ以上求められない環境、自分が成長できない環境、進行感を感じられない組織と感じたらどういう行動をするでしょうか。

成長を望む人材ほどさらなる環境を求めて自ら去っていきます。いわゆる「辞めて欲しくない人材が辞める」現象です。個人の成長が組織の成長を上回りこのまま組織に居続ける有益性が低いと感じる状況です。もちろん待遇面に関しては、競合他社と比較して大きく劣らない水準にする必要はありますが、これを給与だけの問題と捉えては問題の本質を見誤ります。

本質は、「成長」を重視した優秀な従業員がこの組織にいることの有益性が低いと判断した、ということです。つまり、組織と管理者が本人に、今よりも上を目指して欲しいというメッセージを与えられず、成長実感を抱かせることが出来なかったことが原因です。具体的には、その個人の成長に応じた高い設定と評価を繰り返していなかったということです。