マムシと青イソメは海水バケツに入れて活きの良い状態を保たせておき、使う分だけエサ箱に取り分けるのも私のこだわりだ。
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海底の起伏が大きそうな所を狙う
竿出しした2本は、1本は20mまでの近投、もう1本は60mほどの遠投から手前に引いていく使い分けをした。ともに海底の起伏が大きそうな所を竿先からの感触で捉えて、そこに少し留め置くことで、カレイに出会える可能性が高まるのは過去の経験で立証済みだ。海底の起伏を探るという点でも、スパイクテンビン30号は有効だ。
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軽量タックルで近投が中心の周りの釣り人も、仕掛けを手前に引いていく釣り方は私とほぼ同様だ。仕掛けを投げ入れて放置していては、カレイは釣れない。
26cmのマコガレイを捕獲
今年の傾向としては、朝8時まででカレイの食いは止まってしまうようだ。夜明け直後からわずかな時間で決着してしまうことを釣り人たちは知っているので、暗いうちから仕掛けを沖向きに投げ込むが、真冬の夜明けは遅い。
誰がいつ1匹目のカレイを釣り上げるか、ギッシリ埋まった波止上の釣り人たちはお互い周りの様子を伺っている。夜明け直後の6:40頃、1匹目を釣り上げたのは何と私。少し重みを感じてはいたが、確証が持てない中仕掛けを巻き上げると、やや小ぶりのカレイが針掛かりしていたのだ。「おおー、やりましたな」と周りの釣り人から声があがった。
気恥ずかしい思いに浸ろうかという矢先に「仕掛け絡んでしまってますわ」と、隣の釣り人からやんわりとお叱りの声。遠投した私の仕掛けが隣の釣り人のエリアに入り込んでしまっており、落ち度は完全に私にあった。慌てて針からカレイを外して、「すみません」と平謝りで絡んだ仕掛けを解きにかかった。短時間で解けたが、隣の釣り人に迷惑をかけてしまった事実は消せない。申し訳ない思いでいっぱいだった。
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