が、これがまたヤバいんですねぇ。昨年末の上記noteとも重なるテーマを、今回は違う角度から、ズバリ撫で斬りしています。

選挙で勝利した候補はしばしば、対立候補の支持者も含めた「全員のための政治家になります」とスピーチする。 しかし「アンチのためにも頑張ります」と発言するインフルエンサーは、誰もいない。彼らのファンは、「代わってアンチを罵倒する姿」を見ることでケアを得ている以上、そんなことをしたら離れてしまう。 (中 略) 実際には会ったこともないSNSの著名人に自分を投影し、「私の代わりに奴らを倒してくれ!」と没入してしまうのは、リアルの対人関係が貧しいことの裏返しだ。 対面の場であれば「大したことのない」ひとり一人にも発言権があるのに、そうした場所で承認を得た体験がないから、「すごい人」でなければ物申す資格はないのだと勝手にハードルを上げて、SNSで有力者の取り巻きを始めてしまう。

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そうなんです。たかだか大学教員とかのセンモンカ程度でも、取り巻きに異論の持ち主を攻撃させて「アンチのいない」世界をめざそうと思い上がる人の目立つ昨今、同じことを政治家がやったら何が起きるかわからない。

第2次トランプ政権が発足し、X(Twitter)に加えてTikTokの北米部門も手中に収めそうなイーロン・マスクが政治に参画するいま、SNSの副作用は「ネットに限った話」ではもはやない。そう気づくことが大切です。

③ 現金給付は「最強の福祉」なのか?