高路地:そうですね。PKを含めてシュートストップなどの勝負強さがあるのかなと考えています。PK戦も高校では一度も負けたことはないですし、大事な局面でのセーブや1対1の強さというところは大舞台でも発揮できたのかなと感じています。

ー寒川戦でのPKでは、高路地選手がパネンカ(※)も決めていましたよね?(※ゴール中央に柔らかく蹴ってGKを欺くシュート技法)

高路地:そうですね。(北海道)予選が始まった頃から全国大会でパネンカをすると決めていて、アンダー戦の事前練習の時も練習していました。本番はあの場(ペナルティースポット)に立つと緊張しましたが、落ち着いて真ん中に蹴りこむことが出来ました。

ーサドンデスの場面でパネンカを決める度胸には驚かされました。

高路地:ありがとうございます(笑)

ーそれでは、高路地選手が自分に「不足している」と感じる部分はありますか?

高路地:インターハイや選手権など色々な経験をさせていただいたんですが、全国のGKと比べるとフィジカル面の向上が必要だと感じました。具体的な例を挙げると、インターハイ2回戦で対戦した市立船橋高校のGKギマラエス・ニコラス選手(3年)は、当時U-17の高校選抜に入っていてハイボールの安定や体幹、体つきがすごくしっかりしていました。自分と比べると「一回り違うな」と。体作りがあってこそプレーが安定すると思いますし、守備範囲を広げたりクロスへの対応ももっと向上させないといけないと感じましたね。

高路地琉葦 写真:高路地琉葦選手提供

ーご出身は東京ですが、なぜ北海道(札幌大谷)に進まれたのですか?

高路地:本格的にプロサッカー選手を目指すようになったのは小学校6年生の時でした。当時、プロになると言いつつ親に頼って自立していない自分がいると自覚していて、もう少し厳しい環境に身を置きたいと考えていました。そんな時、僕の父が札幌大谷を勧めてくれました。札幌大谷中学校の高向隼人監督(当時)と父が筑波大学時代の同級生ということもあって、実際に練習に参加して話を聞く中で自立出来る環境が揃っていると思い進学を決意しました。