気を取り直して駅を見つめます。
芝山鉄道が管轄する唯一の駅、芝山千代田駅は成田市の南に位置する芝山町にあります。空港ができることによって芝山町から西の町へ行く道路が奪われることの代償として建設が決まりました。
芝山町のすみっこにあり、町の中心部はまだ遠いですが、パークアンドライドで利用している方も多いようです。また、この駅の仮称が整備場前であったように、空港の裏手にあって整備場に通う職員の方が利用している駅でもあります。
将来は芝山町の中心部を経て横芝光町、九十九里浜まで向かう構想もあるようで、線路も未来の延伸を見越して駅の先まで延びていますが…実現するかはわかりません。
せっかく来たので近くの温泉に入ることにします。「成田空港温泉空の湯」はこの町きっての温泉施設。露天風呂からは着陸する飛行機が見ることができます。普段あまり長湯しないんですが、ここの露天風呂は次々飛行機が来て飽きることがありません。電車の時間ぎりぎりまでずーーーっと見ていました。空港の近くでないと見ることができない特権です。
芝山千代田駅の周りを歩いているだけでも数分に一度飛行機が飛んでいきます。航空機ファンにはたまらない場所ですね。ただこれだけ頻繁に来ると地域の方は騒音に悩まされていないのかとちょっと心配になりました。
京成・東成田駅芝山千代田駅から電車に乗って東成田駅に戻って来ました。ここは京成電鉄と芝山鉄道の境界駅。にしてはかなりひっそりしています。もっといえばこの近くには成田空港があります。それなのにほとんど人がいません。
今いるホームの向こうには使われてなさそうなホームがあります。一番奥の駅名標、なんて書いてあるのでしょう…?
え、成田空港駅?ここは東成田駅。成田空港駅は別のところにあるのにどういうことでしょう。
実はこの駅は1978年に京成電鉄が成田空港にはじめて線路を伸ばしたときに成田空港駅として開業した駅です。この当時は成田空港には東京から成田新幹線が通る予定であったため京成電鉄の成田空港駅は空港ターミナルから遠い場所に設けられ、この駅からバスか1キロほど徒歩でターミナルまで行かなければいけませんでした。大荷物を持ってのこの移動は苦行です。