新説の根拠

 ハンコックの説の主要な根拠の一つは、イースター島でバナナの植物が少なくとも3000年前から存在していたことを示す研究結果である。彼はこの発見を基に、バナナと共に人々が最終氷期の終わり頃にすでにこの島に到達し、後にポリネシア人が来島した際には、すでに人々が住んでいたと推測している。

 さらに興味深いのは、モアイ像とその台座であるアフ・ビナプの建造技術の違いである。モアイ像が一枚岩から滑らかに彫り出されているのに対し、台座は粗く、石の破片を積み重ねて作られている。中にはモアイの頭部を再利用して作られた台座も存在するという。この建造技術の違いは、異なる時代や文明の存在を示唆している可能性があるという。

モアイ像に関する衝撃的新説 ~1万2000年前の文明!?~
(画像=ぴったりと合うブロックでできた石の祭壇。ハンコック氏はこれが別の文化によって建てられたのではないかと推測している。 By Signalhead – Own work, CC BY-SA 3.0, Link,『TOCANA』より 引用)