人類史上最大の謎の一つともされるイースター島のモアイ像。その起源について、これまでの定説を根底から覆す新説が考古学界に波紋を広げている――。

定説への挑戦

 これまで考古学者の多くは、イースター島のモアイ像がポリネシア人によって約900年前に建造されたと考えてきた。しかし、「神々の指紋」で有名なイギリスの作家で探検家のグラハム・ハンコックは、これらの像が1万1000年以上前に建造されたという驚くべき説を提唱している。

 現在、イースター島には約1000体の巨大な石像(モアイ)が点在しているが、ハンコックはこれらの像の建造時期を最終氷期の終わり頃、つまり約1万2000年前に遡ると主張しているのだ。