2024シーズンは、元浦和レッズ(2018、2019-2020)の大槻毅元監督が3年目を迎えていたが序盤から低迷。5月に早々に解任され、ヘッドコーチだった武藤覚氏を昇格させたが、チーム状態が上向くことなく、最下位での降格が決定。またこのシーズン前には公式ファンクラブが新規募集を休止し、サポーターからクラブ運営を不安視する声が上がっていた。

2018-2019シーズン以来のJ3となり、新監督に指名された沖田優監督。Jクラブの監督は初めてだが、指導実績は遜色ない。進学校の成田高校から筑波大学に進み、そのまま大学に残りコーチに就任すると、2004年からはプロクラブの指導者の道に転じ、大宮アルディージャ、北海道コンサドーレ札幌、ベガルタ仙台のコーチを経験している。群馬の15人もの新加入選手も20代前半が中心で、新風を吹き込んでくれそうな期待感もある。

同時に強化本部長の松本大樹氏の退任、佐藤正美氏の就任も発表されたが、サポーターを驚かせたのが、同クラブで引退したばかりの元日本代表MF細貝萌氏の社長兼GM就任だろう。会長だった山田耕介氏が相談役に、社長だった赤堀洋氏が会長に就任することで、細貝氏がいきなりクラブ経営の全権を担う重責を負うことはなさそうだが、「新生ザスパ」をアピールするには打って付けの抜擢といえる。


藤本主税監督 写真:Getty Images

長野パルセイロ:藤本主税監督

期待度:★★★☆☆

2014シーズンのJ3参入以来、最低の18位に終わり、残留争いに巻き込まれた昨2024シーズンの長野パルセイロ。髙木理己前監督の退任はやむを得ない結果だった。新監督として迎えたのは、J初采配となる藤本主税監督だ。

藤本監督の現役時代は、徳島市立高等学校を卒業後に、アビスパ福岡入り。3年目の1998シーズンから頭角を現し、ゴール後の“阿波おどりパフォーマンス”で人気を博した。翌1999シーズン、移籍したサンフレッチェ広島でもすぐにレギュラーとなり、日本代表にも選出。明るいキャラクターで人気と実力を兼ね備えた好選手で、契約直前で破談となったが、オランダ1部エールディビジのNACブレダから獲得オファーもあったという。