浦和が勝利するとすれば、セットプレーに勝機を見い出すことが近道となる。もちろん0-0の時間帯を出来るだけ長く保ち、後半20~30分以降にFKを得てワンチャンスをモノにしたい。そこまでは“ドン引き”と言われようが、相手2トップと球の出どころであるチャルハノールを徹底マークした上で膠着状態に持ち込み、相手をイライラさせることも重要だ。

そこから相手陣地深くでファールを得ようものならこっちのモノだ。ここでキーマンとなるのは、柏レイソルから完全移籍で獲得したMFマテウス・サヴィオだろう。昨2024シーズン残留争いに巻き込まれた柏の中でも独り気を吐き、9ゴール7アシストを記録してベストイレブンにも選出された。得点やアシスト、プレースキッカーのイメージが強いが、昨季のJ1リーグで総走行距離で391.3キロを記録し、リーグ7位に位置する“走って守れる”選手でもある。おそらくグループで最も強いであろうインテルを倒すには欠かせない武器となる。

モンテレイ 写真:Getty Images

モンテレイ

メキシコ/2021CONCACAFチャンピオンズリーグ優勝/ポット3

現フォーマットになる以前の同クラブW杯で、2度の3位入賞(2012年、2019年)を果たしているメキシコの名門モンテレイ。2021年のCONCACAFチャンピオンズリーグ決勝で同国のライバルであるクラブ・アメリカを破り、5度目の中南米王者に輝いて同大会出場を決めた。

しかしそれ以来タイトルから見放されているモンテレイ。国内リーグのリーガMXアペルトゥーラではリーグ戦5位からプレーオフ決勝に進出したものの、クラブ・アメリカに敗れタイトルを逃した。チームの現状は、ここ最近タイトルと縁のない浦和の現状に似ているかも知れない。

人口約568万人のモンテレイ都市圏唯一の1部所属クラブで、ホームスタジアムのエスタディオBBVA(エスタディオ・デ・フットボル・モンテレイ)を埋め尽くすだけではなく、アウェイにも熱いサポーターが大挙することでも知られており、この辺りも浦和に似通っている。