これが実現すれば、将来的には「卓上サイズの重力波測定器」が生まれるかもしれません。
SFのような超高精度の重力波測定装置があれば、どんな物体でも検知する究極の物体探知センサーが実現する可能性もあるわけです。
(※電波と違って重力を遮断する方法はないため重力波センサーではステルスは成り立ちません)
「高速ビームでも壁が壊れない」という現象は、文字通り“一瞬で突き抜ける”以上の意味をもちます。
観測されないがゆえの波動性、原子1枚の膜が破壊されない強度――いずれも、従来の常識を覆す結果です。
今回の研究結果は、夢が広がりそうな多くのSF的な技術への扉を開くものとなるでしょう。
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元論文
Diffraction of atomic matter waves through a 2D crystal
https://doi.org/10.48550/arXiv.2412.02360
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
ナゾロジー 編集部