しかし、保守派の人々は外国人に対して、改革派ほど胸襟を開いてくれない。外国人は自ずと改革派の話を多く聞くことになる。そして、「それが中国、中国人の考え方だ」と思い込み易い。そこに陥りやすい陥穽がある。

時代と情勢が移り変われば、中国の中で相対立する考えも消長盛衰する。中国の向かう先は、その合力(ベクトル)に従って移り変わっていくのだ。

自分勝手な話だが、超大国ほど自分勝手に揺れ動くものだ(もう一つの超大国の昨今の揺れ動き方を見よ)。この四半世紀の間に、西側だって随分変貌、変質したのだ。

(その⑤につづく)

編集部より:この記事は現代中国研究家の津上俊哉氏のnote 2025年1月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は津上俊哉氏のnoteをご覧ください。