その中には私が完全にハマった「食べるラー油」屋もあります。日本で売っているそれとは全く違う商品で、それを製造販売するオーナーの日本人の奥様には「これ、日本で売ろうよ」と一生懸命持ち掛けています。この店も昔は試食する人ばかりで買う人はポツポツだったのが最近はどんどん商品が売れています。思うに商品が売れている店の共通点は店主ないし店員の熱意です。そして一生懸命商品のアピールをする、それに対して消費者は「そうなんだー」とインプットされるのです。

そういう意味で海外における日本の存在感の薄さの一つはもしかしたら日本製は良いという自負が強すぎて殿様商売になってやしないかな、と思うこともあるのです。輸出者である日本の会社が現地の販売代理店にまかせっきりで自分たちで売ろうという意識を持っていない気がするのです。

2024年はSNSの時代だったと思います。2025年はあえて表現力の時代と言いたいと思います。海外の市場に合わせてどぶ板営業に近い地道な努力こそが案外勝者への早道のような気がします。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2025年1月3日の記事より転載させていただきました。