◆12月17日 何か月もかけて共和党と民主党が交渉を進めていたつなぎ予算+追加予算だった「Further Continuing Appropriations and Disaster Relief Supplemental Appropriations Act, 2025」が発表された※6)。

◆12月18日 トランプ次期大統領およびバンス次期副大統領が共同声明を発表。 民主党からの要求をのむことなく、債務上限の引き上げとつなぎ予算を可決しろと要請

◆12月19日 共和党内交渉の結果、3月14日までのつなぎ予算に加えて債務上限を盛り込んだ 「American Relief Act」(H.R.10515※7))を発表した。民主党だけでなく共和党内部で交渉妥結した条項を反故にし、トランプ次期大統領が要求した債務上限停止(2027年1月31日まで延長)を盛り込んだ法案を発表した。トランプ次期大統領も満足したようで、議員に賛成投票するよう呼びかけた。

しかし、12月19日に否決された。規則委員会を通さず、規則停止下で行うサスペンションルールでの採決だったので可決には3分の2の賛成が必要だった。迅速な投票を行うためというのもあるが、規則委員会を通したら可決できないからという理由もあっただろう。賛成は174票(共和党172票/民主党2票)、反対235票(共和党38票/民主党197票)となり可決できなかった※8)。

◆12月20日 債務上限停止と、 Family-to-Family Health Information Centersへ1年間の資金提供の延長を除外して 「American Relief Act」(H.R.10545※9))を再度発表した。 賛成は366票(共和党170票/民主党196票)、反対34票(共和党34票/民主党0票)となり無事に下院で可決した※10)。 上院では修正条項の投票が続き、真夜中に可決することができた。 賛成は85票(共和党37票/民主党48票)、反対11票(共和党10票/民主党+無党派1票)、投票なし(共和党2票/民主党+無党派2票)※11)。 なお、ヴァンス次期副大統領は投票しなかった。