■ 「生活モニタリング住戸」に一般人が住むことはできる?現在の状況で住んだとしても……

 「Open Smart UR研究会」の取り組みについての共有後は、坂村氏と小塚氏が聴講者からの質問に答えながら、セッショントークをするというコーナーに。

2030年の住まいはどうなっている?オペレーティングシステムTRONがもたらす近未来の “電脳集合住宅”
(画像=『おたくま経済新聞』より 引用)

 まず坂村氏から小塚氏に、Open Smart URが今後の住まい方を変えていくということに関連して、「今までのURの歴史の中で、大きな転換点というと何になるんですかね」と質問が飛びました。

 小塚氏は思わぬ観点からの質問に戸惑いながらも「もともとダイニングキッチンというのを発想したのはUR」と回答。

2030年の住まいはどうなっている?オペレーティングシステムTRONがもたらす近未来の “電脳集合住宅”
(画像=『おたくま経済新聞』より 引用)

 それまでちゃぶ台で食事をしていた日本人が、テーブルで食事をするようになったのは、URの影響が大きいそうです。

 さらに小塚氏によると、当時のURにあったのは団地を作るというよりも、町を作るという考え方。そのため団地を作る際には大抵の場合、幼稚園、小学校、中学校もセットで作ったり、下水道が整備されていない場合は整備をしたり、といったことまで手がけていたそうです。

 小塚氏の話を受け、坂村氏は同シンポジウム内で行われた別セッションの内容に触れつつ、最新技術と町作りの関わりについて言及。「原点に戻って、単に集合住宅を作るだけじゃなくて、もう少し広範囲にものを考えて色々やったほうがいい時代がまたやってきた気がしますね」と話しました。

 聴講者からの質問には「『Open Smart UR 生活モニタリング住戸』に興味を持った人が住むことはできるのか」というものも。

2030年の住まいはどうなっている?オペレーティングシステムTRONがもたらす近未来の “電脳集合住宅”
(画像=『おたくま経済新聞』より 引用)

 しかしお2人によると、現在は一般の方が住むことはできないとのこと。そもそも住人は100個以上のセンサーが取り付けられ、トイレの使用頻度までデータ提供している状況。仮に住むとなっても、かなりのストレスを強いられる環境のようです。

 坂村氏は「気持ちよく住んでいただくには2030年を待っていただくのが1番だっていうことですね」と述べていました。

取材協力:2024 TRON Symposium

(ヨシクラミク)

提供元・おたくま経済新聞

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