日本は、上述の諸国ほどにシリアに関与していない。他国への影響を考えたときの日本の立ち位置も微妙だ。今のところ、シリアの安定化を願う態度を表明しながら、事態の進展を静観する構えを取っているが、これは妥当だろう。国連機関を通じた人道支援などには協力を惜しむ必要はないが、政治的複雑さに突っ込んでいくような態度を取るのは、リスクが大きいと言わざるを得ない。

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