今月刊行の『表現者クライテリオン』2025年1月号にも、連載「在野の「知」を歩く」が掲載。綿野恵太さん・勅使川原麻衣さんに続く3人目のゲストに、美術家でフェミニストの柴田英里さんをお迎えし、「「議論しないフェミニズム」はどこへ向かうのか?」を徹底検証しています。

自分の発言は批判されると「トーンポリシングガー!」、相手の発言には全部「ノーディベートダー!」で、そもそも会話が成立しない「あたおか」な大学教員のみなさんのために、すっかりフェミニストの評判が悪くなってしまったことは、本noteの読者のみなさんはよくご存じでしょう。

もちろん、SNSにゴロゴロ転がっている「ダメな例」を嗤う的な、安易な企画ではありません。フェミニズムの発展と貢献を原点からふり返りつつ、いったい何が今日の問題をもたらしたかを探る、むしろいま一番読みやすい「フェミニズム入門」にもなっていると思います。

柴田さん作成の図表も多数収録です!

実は「私はどんな攻撃をしてもいい、お前は一切言い返してくるな」な彼女たち(フェミニストには男性もいるけど)のおかげで、アメリカではかえって学問の自由が危機にさらされていることを、トランプ再選に際して柿生隠者さんの書いた記事で、興味深く読みました。

要は、大学の自治を「荘園の不輸・不入の権」と取り違えた教員たちのやらかしのせいで、「じゃあ国もお前らにカネ出すのやめるね」と言われかけてるのが、まもなく第2次トランプ政権となる米国の現状なんですな。