彼らに武器の代わりに何か飯の種を与えねばならず、トランプもそう簡単に手打ちに持って行く事は出来ない。米政府効率化省(DOGE)共同トップに就任予定のイーロン・マスクは軍事費についても斬り込むだろう。そうでなければ算盤が合わない。

マスクが戦争の代わりに火星移住計画を国家プロジェクト・国際プロジェクトとして打ち出し、武器の代わりに火星行きロケット等の産業の裾野を拡げ軍需企業の参入を促す、或いはテスラの無人運転やAIロボット技術を無人兵器分野へ提供して、軍縮を兼ね定期的に限定地域で無人兵器同士の消耗戦大会を開く類の飛び道具でも打ち出さないと軍需産業を喰わせて行くのは難しい。なお、軍幹部は、天下りで軍需産業に喰わせてもらっているので軍需産業の決定に従うだろう。

また、金融界も「敵」の一つだ。戦争が減少すれば金融商品・資源食料のボラティリティが減少し鞘抜きが難しくなる。トランプはビットコイン等の暗号資産に対する規制緩和に出ているが、これが中央銀行の通貨発行権への牽制と共に金融界の新たな食い扶持になるかも知れない。

最期に、古くはローマクラブ、今はダボス会議、ビルダーバーグ会議、そしてそれらの下部組織然としたWHO等に巣食う世界政府主義者達である。上記でこれまで述べて来た「敵」は、言わばカネによってどうにでもなる連中だが、当該主義者は何しろ主義者なので面倒臭い。トランプやプーチンのような自国優先主義、ナショナリストは不倶戴天の敵となる。

今まで脱炭素とかパンデミック共通ルールとか、世界強制民主化等の世界の指針を示して、世界中を動かしてきた。その指針に従う事によって食い扶持を与えられた者が彼らの力の源泉だった。例えば東京ガールズ・コレクションで掲げられたテーマに沿って行けば参加も許されそれぞれのビジネスに繋がって行くような感じか(なお東京GCの方は楽しい催しです)。

このラスボスの攻略法は、食い扶持にぶら下がっている周りの連中を引き剥がす事に尽きるだろう。かくてトランプの闘いは続いて行く。