それに前後して、4日までに、新型コロナウイルス流行に関する米下院特別小委員会は、コロナの起源は「中国・武漢の研究所での事故」だとする最終報告書を公表した。
その中で、ワクチンについては下記の記述がある。
「トランプ次期大統領のワープ・スピード作戦は、COVID-19ワクチンの迅速な開発と承認を奨励し、大成功を収め、何百万人もの命を救うのに役立った」 「COVID-19ワクチンはウイルスの拡散や伝播を止めませんでした」 「ワクチンの義務化は科学に裏付けられておらず、利益よりも害の方が大きかった」
この一見相矛盾する記述を超意訳(特に以下のカッコ書き部分)すると要するに、「ワクチンは重症化を大いに防いだが、感染予防効果・二次感染予防効果は(ゼロか)少なくとも大したものではなかった。副作用リスクと天秤に掛ければ、(高齢者・既往症患者等以外)に於いてはデメリットの方が多く、義務化は下策で有害だった。故に、トランプの対応は称賛されるべきである(それと対照的にファウチ等のワクチン対応は下の下であった)」。
共和党が優勢を占める下院の委員会であるため、当然ながらトランプ上げのファウチ下げとなっている。ワクチン自体も接種する年齢層等についてはメリットの方が多かったという事に対して筆者は実感としては得心しないが、米国に於いては肥満事情や免疫機能が東アジア人と異なっている事を考えれば、あながち的外れではないのかも知れない。
さて、製薬業界と手打ちをしたかのように見えるトランプは、コロナとワクチンに対して概ね「中国有罪」「ファウチ有罪」で処罰し補償を求め、「製薬業界無罪もしくは免罪」で臨む風情と筆者には感じられる。
軍産複合体・金融界・世界政府主義者その他、トランプの「敵」のうち大きなものとしては、軍産複合体がある。戦争が無くなれば武器が余り売れなくなるので、中東は依然として燻るにせよ、世界で戦争を終わらせると大言壮語するトランプは基本的に親の仇だ。