アサド政権の後ろ盾であるウクライナで手一杯となっているロシアの隙を突いたのか、次期トランプ政権を見据えて駆け込みで起きた感がある。という事は単純に「時間差で起きたアラブの春」という事になるが、バイデン政権とイスラエルの仕掛けの可能性も完全には否定できない。
アジアでは、フィリピンのマルコス大統領とドゥテルテ(娘)副大統領間の政争が起きている他、韓国で尹錫悦大統領が3日夜に戒厳令を発し、議会の決議を受け翌日未明に解除されるという事件が起こり、14日には大統領弾劾決議が可決された。議会の物理的封鎖が破られなかったら戒厳令は解除されず、反政府側に大量の逮捕者が出ていたとも考えられ、日本の憲法改正での緊急事態条項新設議論にも示唆は多い。
だが、それは別途精査考察するとして、間近に迫った第二次トランプ政権で朝鮮半島の状況がガラリと変わる事を考えれば、尹政権の運営が行き詰まっていたとしても、のらりくらりと野党の追及を躱し、そこまで待てなかったのか奇異な感が残る。
或いは逆に、トランプ政権再来が迫るが故、尹政権は急がねばならない理由が何か在ったのか?
トランプは公約通りに政権に着くや先ずウクライナ戦争の停戦を図る。その際、プーチンとの関係を強固にする事は必須で、それは実質的な「米露同盟」の端緒となり、拡大中国包囲網として日本を含むアジアを巻き込んで行くだろう。すると必然的に北朝鮮はオマケとして付いて来る事となり、朝鮮半島も対立分断を終える事となるのではないか?
今回の韓国の政変には、この流れを嫌う者、即ち拡大中国包囲網を嫌う中国、或いは先述のウクライナでの第三次世界大戦の誘発と同じ文脈で朝鮮半島を発火させたい者が背後に居る可能性、またはこの機を奇貨として利用したい勢力が居る可能性は完全には除外して考えるべきではないだろう。
製薬業界トランプは、4日に製薬大手のトップ等をマールアラーゴに呼び次期厚生長官に内定しているロバート・ケネディ・ジュニアを同席させ会食の場を持った。そこでは、ガンの治療方法発見を民間とトランプ新政権が協力して進めて行く事等が話し合われた。