— 川崎悟司 (@satoshikawasaki) March 24, 2019
そして、フクロウにおいては、この頸椎の骨が14個あります。
頸椎の数が人間の2倍であり、その分可動域が広く、最大で270度も首を回すことができるのです。
もし人間も頸椎が増えれば、フクロウのように真後ろまで見渡すことができるのかもしれませんね。
【書籍情報】
フクロウは人間の倍の14の頸椎を持っています。
そして柔軟なので後ろまで見渡すことができます。
人間だと首を曲げて後ろを見ることができませんが、頸椎が増えればフクロウのように後ろまで見渡すことができるようになるかもしれません。#骨 #あばら骨 pic.twitter.com/a0O3cslmVM— 「カメの甲羅はあばら骨」公式🦴 (@kame_abara) September 4, 2021
ちなみに、ドイツ・アーヘン工科大学の2017年の研究は、「フクロウの頸椎は機能的に複数の領域に分かれている」と報告しています。
上部の領域は横方向と縦方向の両方の回転機能がありますが、下部の領域では横方向の回転機能だけに制限されています。
こうした領域ごとの役割の違いが、可動域を広くしつつも、安定性を損なわないようにしたり、神経や血管へかかる負担を軽減したりするのに役立っているのです。
では、どうしてフクロウは首を270°も回す必要があるのでしょうか。
フクロウにはなぜ「首に広い可動域」が必要なのか
フクロウが首を270°も回すのには理由があります。
それは狭い視野を補って周囲を見回すためです。
フクロウの目は、他の鳥類とは違い、他の生物を襲って食べる肉食動物のため、正面に両方の目が付いていて対象を立体視できるようになっています。
この立体視は、獲物までの距離を正確に計測するのに役立っており、夜行性のフクロウが夜に獲物を捕らえるために必要です。
またフクロウの視力は人の8~10倍であり、動体視力も優れています。