■禅宗とともに伝わった「暖かい簾(すだれ)」

「暖簾」は、禅宗とともに中国から伝わったとされている。禅堂の入口に掛けられた「暖かい簾(すだれ)」を意味する言葉で、鎌倉時代末期から使われるようになったという。これ以降、出入り口に掛けられる布を「暖簾」と呼ぶようになっていったようだ。

また、布の代わりに縄を並べて垂らした「縄暖簾」、ビーズやガラス・木の珠を紐に通して垂らした「珠暖簾」、竹や木管、ガラス管、管状の具殻などを繋げて垂らした「管暖簾」など、様々な形状の暖簾もあり、実用性とともにインテリアの一部としても重用されている。