斎藤知事の問題は権力者・政治家としての振舞いの在り方だった

斎藤元彦知事の問題を糾弾するのであれば、権力者・政治家としての振舞いの在り方を対象にするべきでした。それが、公益通報者保護法という無理筋論を展開することによって、焦点がぼやけ、勝ち目のない戦いに挑む形になってしまいました。

「真実相当性」は単なるミスディレクションであり、本当は「公益通報性」、つまりは「通報」要件と「不正の目的でない」の要件の話でした。

職員アンケート結果から「違法性は無いけれども、でも首長としての振舞いとして問題だよね。パワハラではないかもしれないけど、不適切な言動があったよね」という、なんとなくそういう雰囲気にして百条委員会を終了していればよかったのに。

実は、「記名」の回答で、あるんですよ。斎藤知事の言動がなぜこんなに仄聞されていたのか?を示唆する内容が。

斎藤元彦氏と旧知の仲だった人から、「事例共有」として部局外の人間とも斎藤氏から叱責・注意された事例について情報共有していたと。これなら多数の人間が伝聞でしかないのに「A:目撃・経験等により実際に知っている」と回答していたことの説明は一応はつきます(だったら事例共有していたと書けよ、と思うが。1つたりともその事を書いている記述が無い。)。

だから、職員アンケートに書かれていたことには、「事実」が含まれているんです。