あの「爬虫類」のごとき連中に属さぬ者であれば、今も昔も、あなたやランジュバンのような人物が我々の中に存在していることを喜ばずにはいられず、そのような真に価値ある方々と接することができることを光栄に思うに違いありません。
もし下卑た大衆が今後もあなたについて騒ぎ立てるようなら、そんなくだらぬ戯言は読まずに、むしろそれを自分たちのために捏造した「爬虫類ども」に放っておけばよいのです。
あなた、ランジュバン、そしてペラン(※)各氏へ、敬意を込めて。
A. アインシュタイン
(※ ペランは、キュリー夫人と親交のあったフランスの物理学者ジャン・ペランのこと)
このようにアインシュタインは、マスコミなどのアンチ活動する人たちを指して「爬虫類のごとき連中」と言い放っています。
ただこのときのキュリー夫人にとっては、アインシュタインの痛烈な言葉は心強い味方となってくれたのでしょう。
彼女は再び自身の研究に集中し、ついに同年の1911年にはラジウムとポロニウムの発見によりノーベル化学賞を受賞することになるのです。
アインシュタインとキュリー夫人はその後も親交を深めており、お互いの子供らを交えて一緒に休暇なども過ごしています。
キュリー夫人は1934年にこの世を去りますが、その追悼式でアインシュタインは改めて彼女の知性や聡明さ、意志の純粋さ、そして人間としての偉大さを称賛しました。
彼の言う通り、キュリー夫人は男女の枠組みを超えた一人の偉大な科学者として、今日も人々の間で語り継がれています。
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参考文献
In 1911, Einstein wrote a letter to Marie Curie, telling her to ignore the haters
https://www.zmescience.com/science/physics/einstein-curie-letter-repubz/