・量子論の創始者の一人であるドイツの物理学者マックス・プランク

・原子核を発見し原子核の人口変換も成し遂げた、”原子物理学の父”とも称されるイギリスの物理学者アーネスト・ラザフォード

・相対性理論で知られるドイツの天才物理学者アルベルト・アインシュタイン

などが顔を揃えています。

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第1回ソルベー会議出席者(1911年)/ Credit: ja.wikipedia

この歴史的な会議の中で、アインシュタインはキュリー夫人の知性や聡明さ、誠実さに接し、彼女を深く尊敬するようになりました。

しかし当時はキュリー夫人がマスコミや世論から大バッシングを受けている真っ最中であり、彼女の家を群衆が取り囲んで、投石までするほど悪化していたのです。

そのニュースはヨーロッパ中に波紋を広げ、アインシュタインの元にも伝わりました。

マスコミや大衆の馬鹿げた批判を見かねたアインシュタインは、キュリー夫人に宛てて一通の手紙を送ります。

そこにはキュリー夫人に味方する温かい言葉と共に、マスコミのような愚劣なアンチは無視するようにと、かなり過激な文言が書き記されていました。

では、その全文を翻訳した1911年のアインシュタインの手紙を見てみましょう(英文の写真はこちらから)。

敬愛するキュリー夫人へ

どうか私が、特にこれといった賢明なことも申し上げられないまま、あなたに手紙を書こうとしていることを笑わないでください。

ですが、世間が近頃、あなたのことをあのように卑劣な方法で取り上げていることに、私は激しい怒りを覚えずにはいられません。そのため、どうしてもこの感情を吐露しなければ気が済まないのです。

とはいえ、あなたは、そのような下劣な連中が、へつらうように尊敬を示そうとしようが、あるいは扇情的な欲求を満たそうとあなたを利用しようが、一貫して彼らを軽蔑しておられることと私は確信しています!

私としては、あなたの知性、行動力、そして誠実さをいかに深く敬服しているかをお伝えせずにはいられませんし、ブリュッセルで直接お会いできたことを幸運に感じております。