ーシンガポール代表では現在、何人の帰化選手が招集されていますか?

仲村:今は僕一人です。もう一人、韓国出身のソン・ウィヨン(ライオン・シティ・セーラーズFC)という選手が以前に招集されていたんですが、今回は呼ばれていません。ヘリテイジ型だと、シンガポール人の祖父を持つペリー・ン(英2部カーディフ・シティ)という選手がいて、僕と同時期にシンガポール代表の練習にも参加しましたが、まだ国籍が取得できていないので…。でも、帰化選手はこれからも増えると思います。

ーシンガポール代表では、吉田達磨監督(2019-2021)、西ヶ谷隆之監督(2022-2024)、小倉勉監督(2024-)と日本人監督体制が3代続いています。現地での日本人指導者に対する評価はいかがでしょう?

仲村:日本人指導者に対する評価は非常に高いです。やはりアルビSが多くのタイトルを獲得したことで、自分たちもそういうサッカーをやりたいという気持ちがあって日本の経験ある指導者を連れてきているので、リスペクトもあるし信頼もあります。24年から小倉監督が就任して、W杯2次予選では中国、韓国、タイを相手に結果は残せなかったんですが、ファンや協会からも小倉監督のサッカーは高く評価されました。


シンガポール代表 写真:Getty Images

代表デビュー戦でマン・オブ・ザ・マッチ

ー代表デビュー戦となった11月中旬のミャンマー代表との国際親善試合(3-2勝利)を振り返っていただけますか?U-17日本代表としてU-17W杯に出場して以来、実に10年以上ぶりの代表戦だったかと思いますが?

仲村:U-17のときもそうでしたが、今回もかなり緊張しました。前日まではそうでもなくて気楽な感じでぐっすり眠れたんですけど、朝起きた瞬間になぜかすごく緊張してきて、その状態のままシンガポール国歌を聞いて歌ったら急に緊張がなくなりました。言葉で言うのは簡単ですが、責任感が芽生えたというか、この国のために戦うんだという覚悟ができた感じです。試合前までは、所属クラブではいいけど代表ではダメなんじゃないかと、ファンも懐疑的だったので、そこで良いプレーができたことで信頼を勝ち取ることができたと思います。