能力は効果的にタスクを遂行する能力を指し、誠実さは倫理的原則の遵守と信頼性を含みます。
締め切りを逃すことは、これらの両方の認識にネガティブな影響を与える可能性があります。
能力の場合、時間管理が下手であるだけでなく、任された仕事を行う能力そのものがない可能性を疑わせることになります。
誠実さの観点からは、約束を守れないことは、信頼性や正直さに疑問を投げかけます。
研究では締め切りを破ることがまず誠実さや信頼性を下げ、そこから仕事を行う能力に疑いがうまれ、そして最後に締め切りを破った仕事に対する評価の著しい低下という連鎖が起こる可能性が示されました。
(※締め切りを破る→信頼の低下→能力の疑い→仕事の質を低く評価される、という流れです)
職場では、これらの認識が連鎖的な影響を持ち、協力や昇進、新しいプロジェクトの機会に影響を与える可能性があります。
では、いっそのこと仕事を速く終わらせてしまうのはどうでしょうか?
興味深いことに、研究はまた、仕事を早く提出しても能力や仕事の質の認識を必ずしも高めないことを明らかにしています。
評価者は、少ない時間と労力が投資されたと仮定し、早期提出からのポジティブな印象を相殺するかもしれません。
この非対称性は、遅れは罰せられるが、早さは特に報われないことを示唆しています。
これは「労力ヒューリスティック」に起因する可能性があります。
人々はタスクに費やした時間の量をその質と同等と見なします。
タスクが迅速に完了すると、それが徹底的でない、または思慮深くないと認識されるかもしれません。
したがって、仕事を早く提出しても評価を大幅に高めることはなく、タイムリーさを評価する際の潜在的なバイアスを浮き彫りにしています。
下の図は今回の研究によって明らかになった、提出期限の前後に出された課題の評価です。