そこで研究者たちはラットたちの脳を取り出し、遺伝子の活性レベルを調べることにしました。
論文では、犠牲になる前に、愛情を込められて育てられたラットは通常通り飼育者が取り扱ったと書かれています。
(※また飼育者はラットを心から愛し、一緒に過ごす時間を楽しんだと述べています。)
結果、愛情を込められて育ったラットでは4種類の遺伝子(Rps20_3, Fos, Egr1, and Ier2)の発現パターンに違いがみられ、前頭葉においてタンパク質の合成レベルが増加していることが明らかになりました。
研究者たちは、愛情を込めて育てることは人間においても脳の神経活動を大きく変える可能性があると述べています。
全ての画像を見る
元論文
Third-party punishment-like behavior in a rat model
https://doi.org/10.1038/s41598-024-71748-x
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
ナゾロジー 編集部