15~20坪を中心とするが、5坪からの出店も可能。コンビニの店内に出店することさえある。店舗が小さく、出店場所を選ばないから、初期コストが抑えやすい。

公式サイトによると、サブウェイのフランチャイズ加盟時の出資目安は2,425万円。マクドナルドの「最低 3,000万円」(借入ではなく自己資金)と比べ低くなっている。

高い知名度と低いコスト。これがサブウェイの強みだ。

では、弱みは何か? 収益性である。

サブウェイの弱み

サブウェイのロイヤルティは11.5%と、マクドナルドの8.2%に比べかなり高い※2)。月商は400万円※3)とマクドナルドの1,670万円に比べ大幅に少ない。

つまり、初期投資は少なく済むが、ランニングコストが高く、リターンも少ないビジネスモデルといえる。収益性が低い。これが、サブウェイの弱みだ。

強みと弱みを勘案すると、加盟店の急増は難しい。加えて、もうひとつ弱みがある。フランチャイザーである「ワタミ」だ。

フランチャイザーの失言

ワタミの渡邉氏は、サブウェイに強い思い入れがあるようだ。自ら執筆したサブウェイ事業発表記事は、以下の一文で締めくくられている。

サブウェイだけに夢の電車が走り出した

【経営者目線】サブウェイのワタミへ 世界第2位のファストフードチェーン

「先が思いやられる」。サブウェイファンはそう思ったのではないか。

「サブウェイ」のチェーン名称は、地下鉄を意味するものではない。“サブ”はサブマリン、“ウェイ”は流儀。同社の使用しているパンがサブマリン型(潜水艦=サブマリンのような形)であることを意味する“サブ”と、「あなた好みに作る」ということを意味する“ウェイ”を組み合わせたものだ。このことは、サブウェイ公式Xでも解説されているし、数多くの記事でも紹介されている。

渡邉氏は、これからチェーンを展開する企業の経営者であり、ブランドの魅力を訴求していく立場でもある。その人物が、ブランドストーリーを理解していないとも受け取られかねない不適切な発言だったと思う。