古代エジプト人は、幻覚作用のある薬物や体液を混ぜ合わせた恐ろしいアルコール飲料を消費していたことが、新たな研究で明らかになった。一体何のためにこのような恐ろしい飲み物を作ったのか、そしてどのような味がしたのだろうか。
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聖なる盃に隠された秘密
研究者たちは、古代エジプトで発見された2200年前の陶器製のマグカップに残された化学物質の痕跡を分析した。手のひらサイズのこのマグカップには、出産中の女性や子供を守る神と信じられていた奇妙な神、ベスの頭部が描かれている。
分析の結果、果実を発酵させたアルコール飲料の痕跡に加え、「夢のような幻覚」を引き起こす植物由来の精神活性化合物が見つかった。さらに驚くべきことに、専門家によると、人血、母乳、さらには膣分泌物や口腔粘液などの体液も添加されていたという。想像を超えてくる飲み物だ。
この調合液には、蜂蜜、ゴマ、松の実、リコリス、ブドウなども加えられており、飲料を血液のように見せるために使用されていたと考えられている。ただし、一度の量は約90mlと控えめだったようだ。