当時の経済産業省はまともな議論を展開していたようだ。2020年10月の脱炭素・カーボンニュートラル宣言以降、こうした議論が聞かれなくなった。温故知新、そして最近の欧米の反グローバル化の動きを冷静に捉え、これまでの政策に代わる新しいエネルギー政策に方向転換してはどうだろうか。関係者の熟慮と真剣な議論を期待したい。
最後に、現在、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の杉山大志氏、慶應義塾大学産業研究所所長の野村浩二教授を中心に作成された、「エネルギードミナンス(強く豊かな日本のためのエネルギー政策)- 政府の有志による第7次エネルギー基本計画 –」が公開されている。