他の選手が見逃すスペースを見つけ、一瞬で危険な攻撃を生み出す力を持つ。創造性豊かなパスでゲームを組み立てる「ティキ・タカ」のスタイルに欠かせない存在。ルーズボールへの対応や得点力、スタミナ、さらに守備面でもボール奪取技術に長けていた。
シャビは、惜しくも2009年から2011年までの3年連続でバロンドール3位であったが、その間、いずれの年もチームメイトだったメッシが1位を獲得している。
アンドレス・イニエスタ(スペイン)
MF(バロンドール最高順位:2010年2位)
スペイン代表やバルセロナでMFセルヒオ・ブスケツ(インテル・マイアミ)と共に中盤を支え、上述のシャビと並んでバルセロナとスペイン代表の黄金期を築いたMFアンドレス・イニエスタ(2024年引退)は、その影響力と決定力で知られる選手だった。
シャビが中盤の後方で試合のテンポを操った一方で、イニエスタは主に前線で活躍し、決定的な役割を果たした。特に注目すべき瞬間は2010年のW杯決勝のオランダ代表戦(1-0)で、彼が延長戦で決めた劇的なゴールだ。この得点によってスペインは初めての世界制覇を達成した。
しかし、その偉業にも関わらず、バロンドールではメッシに次いで2位に終わり、多くの選手が経験してきた「メッシによる受賞の壁」に直面した。また、2018年にバルセロナを退団後には、J1リーグのヴィッセル神戸に移籍し、2023年まで日本のファンを魅了した。
ケビン・デ・ブライネ(ベルギー)
MF(バロンドール最高順位:2022年3位)
ベルギー代表の黄金世代の代表格であるMFケビン・デ・ブライネ(マンチェスター・シティ)は、プレミアリーグで過去10年間において最も卓越したMFの1人と称されている。
2015年にシティに加入して以来、デ・ブライネはクラブの黄金期を支え続けている。プレミアリーグで6回の優勝、さらにクラブ史上初のCL制覇(2022/23)を含む数々の成功に貢献した。特に2018年には、シティがプレミアリーグ史上初の100ポイント達成を果たした際、中心選手として活躍したにも関わらず、その功績が十分に評価されなかったのは謎といわれている。
これだけの業績を残しながらも、バロンドールを手にしたことは一度もないまま、すでに33歳という年齢に達しており、栄誉獲得にはもう遅すぎるかもしれない。