全盛期のFWティエリ・アンリ(2014年引退)はまさに手が付けられない存在だった。フランス代表では歴代2位の51得点を記録している。プレミアリーグでは、歴代最多となる4度の得点王に加え、1シーズン歴代最多アシスト数(タイ)の20アシストを記録している。
スピード、テクニック、そして卓越した得点感覚を持っていたアンリは、1997年から2007年にかけてアーセナルで226ゴールを記録。同クラブを2度のリーグ制覇に導いた。また、代表チームでも重要な役割を果たし、1998年のW杯とユーロ2000でフランスの優勝に大きく貢献した。
アンリのキャリアで最も輝いた瞬間は2003/04シーズンである。この年、彼は全公式戦で39ゴールを挙げ、アーセナルを無敗でのプレミアリーグ優勝に導いた。しかしこの偉業はバロンドール投票では評価されず、この年はロナウジーニョ、MFデコ(2013年引退)、FWアンドリー・シェフチェンコ(2012年引退)に次ぐ4位に終わった。その前年も、MFパベル・ネドベド(2009年引退)に敗れ2位で受賞を逃している。
ロベルト・レバンドフスキ(ポーランド)
FW(バロンドール最高順位:2021年2位)
ポーランド代表のFWロベルト・レバンドフスキ(バルセロナ)は、バロンドールを2度も奪われた選手として知られているかもしれない。
2019/20シーズンに当時在籍していたバイエルン・ミュンヘンで全公式戦55ゴールを記録した。さらにCL、ブンデスリーガ、DFBポカールの三冠を達成するという圧巻のシーズンを送った。しかし、パンデミックの影響で2020年のバロンドールは授与そのものが中止。この年に開催されていたら、間違いなくレバンドフスキが獲得していたのではないかと報道されていた。