■忽然と姿を消した数百人の兵士
アレハンドロが消失してから1年後には、「ノーフォーク連隊集団失踪事件」が起きている。第一次世界大戦中の1915年8月、英国陸軍・ノーフォーク連隊のおよそ300名がトルコ・アンザックの近くにあるサル・ベイ丘を目指して歩みを進めていた。しかし、このあとに続く連隊は、丘の上からノーフォーク連隊に向かって“灰色の霧”が下りてくるのを目撃。ノーフォーク連隊が吸い込まれるようにその霧に入っていくのを見ていた。そして、1時間後に“灰色の霧”が晴れたが、ノーフォーク連隊の姿はなかったという。イギリスはオスマン帝国軍がノーフォーク連隊を拉致したと考えていたが、オスマン帝国側は「そのような部隊との交戦記録はない」と否定。結局ノーフォーク連隊は「行方不明」として処理された。