これから始まるというか、すでに始まっているのは、地域や集団により異なる「複数のシングル・スタンダード」の衝突であり、戦争だろう。

そうした深みに立つ議論だけが、未来の世界地図を照らしてゆく。国外の報道がネットでも即時に日本語で流通し、海外事情を「知る」だけなら専門家など必要としない現在、ものを書く人の仕事は「考える」ことの他にない。

なぜ「ウクライナは降伏すべき」と主張する日本人が出てくるのか
<侵略戦争は常に、世界を見る上での自らの「遠近法」を疑おうとしない国が起こす。そして冷戦以降のアメリカが証明したように、その行動は失敗する運命にある> 『トワイライト・ストラグル』という、1945~8...

編集部より:この記事は與那覇潤氏のnote 2024年11月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は與那覇潤氏のnoteをご覧ください。