強調は引用者

親イスラエル最強硬派のトランプに期待するなんて、騙されてる、と感じる人は多いだろう。しかし、他のマイノリティ(特にヒスパニック)に関しても、今回はトランプが得票を伸ばしたとする分析が多い。

これが意味するところは、米国に限らず世界にとって、とても大きい。ざっくり言うと、偽善で言い寄られるよりは、明白な悪の方がマシだと考える人が増え、「ダブスタな政治の終わり」が始まっているのだと思う。

「多様な人種や文化を尊重します☆」とか言ってる人に、自分のアイデンティティだけを切り捨てられるのは、耐えがたい。だったらむしろ、「オレ様の考えがすべてだ!」な暴君に踏みにじられるほうが、まだ楽だ。――という気持ちがわからない人は、端的に社会経験が足りない。

ダブスタ自体は、ダブル・スタンダード(二重基準)を略した日本のネットスラングだけど、米国でもハリスの敗戦責任を追及して「弱者に優しくと言いつつ、助けるのは『お仲間の少数派』だけで、いちばん貧しい人を見棄てたじゃないか!」といった声は、かなり強い。