“きつい・汚い・危険”の頭文字を取った言葉として有名な「3K」。就活の軸を決めていくなかで、「3Kだけは避けたい……!」と心に誓う人は決して珍しくないでしょう。
「ポジティブ3Kを社員みんなで目指せば、誰もが前向きに働ける会社を作れます!」
そう語るのは、高級メガネで有名な福井県鯖江市にある『株式会社ワカヤマ』代表取締役社長の若山健太郎さん。
ワカヤマは、“色”の力で製品のあらたな価値を提供する「メッキ・塗装」の会社です。ポジティブ3Kを掲げてから約5年、入社を希望する若手人材がどんどん増え、売上も2倍以上を記録しているそうです。
インタビュー記事の前編では、一見すると若手からの人気が集まりづらそうな「メッキ・塗装」という業種の会社に、なぜ人材が集まるようになったのか、というお話を聞きました。
後編となる本記事では、倍増した売上に関する「なぜお客様が増えるのか?」について詳しくお話していただきました。
前編「ポジティブ3Kが、会社の色を塗り替える」・福井県の塗装会社に人材が集まるワケとは
独自技術と“色”へのこだわりがお客様を呼び寄せる
ーーーなぜワカヤマには、全国から「メッキ・塗装」の依頼が絶えないのでしょうか?
若山:いままでは”眼鏡専用”だった特殊なメッキ・塗装技術を、”色彩”を使っていなかった業界に活用しているからです。
例えば、高級ホテルのシャンプー台には、ステンレスやチタンなどのハイグレードな材質が使われています。
しかし、ステンレスやチタンは塗った部分が剥がれやすいため、一般的な塗り方では製品として成り立ちません。そうしたケースに、チタン製眼鏡に色付けする鯖江独自の技術が役立つのです。
お客様のお悩みに対応し続けているうちに、「ほかでは実現不可能と言われたものでも、ワカヤマであればできるのでは?」と、気付けば全国から多くの相談が寄せられるようになりました。