今シーズンは「J1昇格」のみならず「優勝」という目標を立て、クラブ初となる2年連続でのJ2のシーズンに臨んだ。開幕連勝スタートを切ったが、早くも第3節の長崎戦(トランスコスモススタジアム長崎)で1-4の惨敗を喫してしまう。序盤にしてサポーターを不安にさせたが、ここから盛り返し、特に本拠地のIAIスタジアム日本平では、10月20日の第35節山形戦(1-2)で敗れるまで13勝2引き分けという無類の強さを発揮。ホームでの強さが結果的に、横浜FCとのデッドヒートを制し、J2初優勝に繋がった。

まだ正式発表には至っていないものの、続投濃厚の秋葉監督。来季J1初采配となるが、不安点もある。2年連続J2となったことでチームを離れた選手も多く、今季の選手編成は「レンタル選手+外国人+30代以上」が中心となってしまっている点だ。J1に入っても中位に位置する約22億円の人件費を誇る清水だが、再びシーズン途中での監督解任とならないためにも、大幅な補強が必要だろう。


須藤大輔監督 写真:Getty Images

藤枝MYFC:須藤大輔監督

評価:★★★☆☆/続投可能性:90%

現役の最後に東海リーグ時代の藤枝MYFCに所属し、J3時代の2021シーズン途中から指揮を執る須藤大輔監督。2018シーズン途中にガイナーレ鳥取の監督に就任した際も、最終的にチームを3位に押し上げた実績がある。シーズン初めから指揮を執った2022シーズンには藤枝はJ3で2位に入り、クラブ初のJ2昇格を成し遂げる。

今シーズンは開幕5戦を1勝3敗1引き分けとスタートダッシュには失敗したが、その後盛り返し、3億円にも届かないチーム人件費の中で、13位という順位は十分に合格点だ。16ゴールを挙げたエースFWの矢村健を中心に、攻撃的サッカーを貫いた。課題があるとすればワースト2位タイの失点数だが、だからといって守備的なチームに変えることは、“サッカーの街”を自負する藤枝市のクラブとして良しとはしないだろう。